
収支がマイナスになることを「赤字」になると言います。反対にプラスになることは「黒字」になると言います。これは元々、会計帳簿を付ける時に、不足の額を赤い字で書いたからだそう。私も当期純利益・損失や返品は赤字で書く…と簿記で習いました。場合によってはマイナスを△で示したりもするよう。
そこから赤字はお金が足りなくなる状態を指し、一般的にもその意味で使われます。いい状態ではないから嫌がられることも多いです。
更に派生して、赤い財布を持つと赤字になる(お金が貯まらない)やら、赤い字で名前を書くのは失礼だなどの迷信みたいな話も出てきます。
赤い財布は、上記の赤字から来るもの以外に、火の色だからカッカして使ってしまう、逆に寒色は落ち着いて買い物ができるからお金が貯まる、とする説もあります。赤い車が事故を起こす説にも繋がるような説明です。
赤い文字で人の名前を書くのは失礼とする説は、赤字に繋がるから縁起が悪いを理由としていたのは、代々商売をやっている家の社長さんでした。基本的には商売人は赤字を嫌います。
それ以外の説では、墓石には赤(朱色)で墨を入れるから死人の色だという説、果たし状など血判を用いたことから決闘を申し込む意味になってしまい失礼だとする説、なんてのも聞きました。
墓石は私の田舎のものを確認したところ、彫りっ放しで色は入ってませんでしたが、親戚のところは白い字でした。でも一般に白で名前を書く機会はないので「白字が縁起が悪い」とは言わないのでしょうか。
ただ墓石の赤い字は、確かに文字を彫った後に朱色が入っているものもあるのですが、一般には生きている人を示します。生前に建てて朱を入れておいて、亡くなったら色を消す。ですから生きている人の色!
裏側の建てた人の名前が赤い時もあります。これを塗るか否かは宗派や地域差もあるらしいです。裏に名前が載っているのは基本的には建てた人(お金を出した人)ですから、少なくともまあ建てた当時は生きてますよね。
とすると墓石に赤で死人の色説は、誤解が広まってしまったのかなという気もします。
ついでに言うと昨今は、金色(金箔)で文字が塗ってあるお墓もあったりします。初めて見た時はギョッとしましたが、逆に縁起がよさそうで、色がどうのというのが馬鹿らしくなってきます。。。
続いて果たし状説。血判状は時代劇や展示されたものしか見たことがないですが、まあ穏やかな時に使わないのは理解できます。物騒だという意味で避けているのでしょう。
ちなみに手紙を出す時に便せんが一枚だと二度はないから決別の意味になる、決闘を申し込むのでない時は白紙を付けてでも二枚にしましょう、なんてマナーもあります。
その他、検索すると、死刑執行の書類は赤で書かれるからという話もありました。これはほんとでしょうか?