緑-Green


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癒し、ヒーリング、バランス、公正、調和、平穏、平和、温厚、可能性、親愛、安全、嫉妬、羨望、新緑、新鮮さ、成長、幼さ、若さ、未熟、理想、自然、環境、植物、希望、伝統、再生、健康

 緑色にまつわるあれこれ

 緑は森林、自然に繋がる色から、癒しや安らぎ、目にいいといったイメージがある。一方で刺激やシャープさや可愛らしさとは縁遠い色なため、平穏が転じてダサさにも繋がることがある。

 自然、環境のイメージから、エコや環境保護のモチーフ色に使われることも多い。

 非常口の看板が緑と白なのはこの対比が目立つから。

 緑十字は、西洋では仁愛を東洋では福徳の集まる場所を意味するとされる。ルーツは大正時代に安全運動に貢献した蒲生俊文氏が考案した安全十字旗を説明した時の言葉らしい。
参考→東芝@ 安全と健康

 手術の場では薄緑色の壁や白衣、緑の敷布が使われることがある。これは緑が目の疲労を和らげると言われることと、血液の色である赤の補色だから。

 鮮やかな緑色は食欲を殺ぐ色とされ、食品のパッケージではあまり見かけない。
ただ上記の手術の件と同様に赤の補色であるため、刺身の色を引き立てるツマとして大葉などが添えられることもある。

 ペールグリーンや白など明度の高い色味は、実際よりも部屋を広く見せたり天井の高さを高く錯覚させる効果がある。

 植物を育てるのがうまい人のことを「緑の手」を持つという。英語では「緑の親指 Green thumb」「緑の指 Green finger」を持つという。語源は親指が緑色になるくらいに植物の世話をしていることから。反対にすぐ枯らしてしまう人は「茶色の親指 Brown thumb」。茶色は枯れた色のことか。

 シェークスピアの「オセロ」に嫉妬とは「緑の目の怪物 Green-eyed monster」というような記述があり、転じて「緑の目 Green-eyed」は嫉妬の意味を持つ。

 古代エジプトでは緑は復活と不死の象徴であり、エジプト神話のオシリス神は緑色の肌を持つ。

 古代ペルシャでは緑は性的な色とされた。中国でも売春婦の夫は緑の帽子を被ったとされる。

 イギリス文化圏(ルーツは古代ケルト)では緑は死、腐敗、悪を示すとされた。病的、吐気の色とされることもある。悪魔やドラキュラの肌がしばしば緑色に描かれるのはこのため。

 アフリカの国旗で緑色が多いのは、自然の豊かさを表すため。それ以外でもブラジル・インドなどの国で肥沃や繁栄を意味して緑色が使われている。

 イスラム教では緑色は神聖な色であり象徴色とされる。そのためサウジアラビアなどイスラム圏国でも国旗に緑色が使われることが多い。

 またローマカトリック、プロテスタントも緑色を象徴色とする。

 アイルランドで三枚葉のクローバー「シャムロック Shamrock」は聖パトリックによってキリスト教の三位一体を示すとされ、国花に認定されている。3/17の聖パトリックの日には緑色のものを身に付ける。またシャムロックをモチーフにした旗などもある。この草や自然が豊富なことから、アイルランドは「エメラルド アイル Emerald Isle」とも呼ばれ、緑色を象徴色としている。

 スペインでは性的な意味を示すこともある。緑の映画というと、日本で言うピンク映画と同じニュアンス。

 植物の緑色は、葉緑素・クロロフィルによるものが多い。カエルや昆虫など緑色の生物は、草木の色と同化することで外敵から身を守る。

 宝石のエメラルドの緑色はクロムによるもの。アクアマリンと同じベリル属。翡翠(Jade)の緑色もクロムもしくは二価鉄による。

 宝石と意味

 エメラルド:幸運、希望、安定
 翡翠(Jade):健康、繁栄
 マラカイト:嫉妬や邪悪から身を守る
 その他、デマントイドガーネット、モルダバイト




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