ピンク-Pink


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愛、幸福、幸せ、安らぎ、喜び、乙女、女性、可愛らしさ、可憐さ、未熟、官能、華やかさ

 ピンク色にまつわるあれこれ

 「ベーカーミラーピンク Baker-Miller pink」刑務所の壁をピンクに塗ったら囚人の凶悪性が収まったとする話について。
1979年にDr.Alexander Schaussがシアトルの海軍矯正施設で実験したことから。それ以前も彼は色と生理的心理的反応について調べていて、ピンクに関しても様々な色合いで試していたが、「Baker-Miller pink」がもっとも効果があったらしい。そこからサンタクララ郡の刑務所や、カリフォルニア州の精神病院、サンバナディーノ青少年クリニックなどの壁がピンクに塗られるようになった。調べると食欲抑制についても言及されている。

カラーコードだと「R:255、G:145、B:175」
Baker-Miller pink」で画像検索すると、この色(商標登録され塗料の色名にもなった)の部屋の写真が出て来るが、想像以上に濃い色。日本ではピンクの部屋には違うニュアンスも含むので、ここまで濃い色だと日本で実験したら違う効果も出そう。
参考→Orthomolecular Development@The Effects of Baker-Miller Pink on Biological, Physical and Cognitive Behaviour(pdf)。英語。Baker-Miller pinkの実験。ピンクの部屋に入れることで、血圧と脈拍が下がり、沈静化に効果があったとする。学生の集中、不安や注意力にも触れられている。

 ピンクは健康な人の内臓の色とも言われ、ホルモンバランスを整えるとされる。そのため年を取ったらピンクを着るといいという健康法もある。ピンクをイメージする呼吸法や、ピンクを身に付けて若返りを狙うといった健康法もある。

 淡いピンクは緊張をほぐしてリラックスさせる。保育士や看護師の制服、幼稚園や病室などの場で、子供や病人の気持ちを和らげるために使われる。

 女性を連想させる色であり、日本では性的な意味も含まれることから、男性に見せると興奮を呼び、性的に刺激する色ともされる。仕事で必要とされるものとは別の感情に訴える色であることから、オフィスの場にはそぐわない。恋愛の場、男女二人きりの場所では効果的。

 女性が身に付ける場合でも、可憐さや可愛らしさを強調させる色であるが、知性やシャープさ、責任感や重さとは遠い色のため、出世にはそぐわない。職場の花にはなれても、誠実さや真面目さ、仕事ができるアピールには向かない色。

 濃いピンクになると、けばけばしさや派手さを印象付け、人によっては不快感を与える。

 ピンクが女性らしさを表した起源は不明だが、18世紀、アメリカ若草物語の中で既にピンクは女の子の色と表現されている。

 ニューサイエンティスト@Women may be hardwired to prefer pink。英語。2007/8/20の記事。ピンクが女性の色である理由の研究として、女性が男性よりも熟した果実や赤みを帯びたものをより好むとする調査結果。中国の女性はイギリスの女性より濃いピンクを好んだなど文化的な影響も示唆されている。ただし前提条件などへの反論なども多いので、この説が妥当かどうかは現時点では不明。

 女性らしさをイメージする色ということから、ピンクリボンの色に選ばれた。ピンクリボンは乳がんの早期発見と治療を啓蒙することが目的だが、乳がんは女性に圧倒的に多い。

 日本では性的なニュアンスを持つ。ピンクの映画というと成人映画のことを指すが、英語圏では青にそのニュアンスが含まれ、ブルーフィルムと呼ぶ。中国では黄色。イエローフィルムが該当する。スペインでは緑色。

 女性性をイメージすることから、女性らしい男性、同性愛者への(侮蔑の)色として使われることもある。今では同性愛者の側で、それを権利のアピールとして掲げている場合もある。

 英語圏では性的な色は青であり、ピンクは同性愛のニュアンスが強いため、同性愛市場をピンクエコノミーとも呼ぶ。権利運動なども盛んなため、経済効果や諸々の報道などでもピンク○○が使われる。

 差別を促す色として、ナチスがユダヤ囚人の印に使用した。

 アメリカでは解雇通知や車の登録者証をピンクスリップとも呼ぶ。淡いピンク色の紙に記載されているかららしい。日本の赤紙と語源的には似たようなものか。

 宝石と意味

 コーラル(珊瑚):慈愛、生理不順・不妊に
 ピンクトルマリン:恋愛、魅力向上
 ローズクォーツ:恋愛、魅力向上
 他、インカローズ、ロードナイト




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