色、いろいろ - 色彩心理学からファッション、調査・分析、雑学まで、色の意味や分類・使われかたなど、色にまつわるいろいろなこと。

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コアラのふわふわの毛が灰色なのはなぜ?


コアラと言ったらオーストラリアの有名な動物です。ユーカリの木の上で生活し、主食もユーカリの葉っぱです。赤ちゃんはお母さんのお腹の袋の中で育ち、半年くらいで出てくると今度は背中にしがみつきます。そして大体一年が過ぎると独立します。

黒くて大きな鼻にふわふわの毛をした耳を持ち、丸っこくて可愛くて日本の動物園でもパンダに次いで人気ですが、一日18~20時間は寝ているそうで、しかも半夜行性なため、動いている姿をなかなか見るのが難しい生き物ではあります。

さてこのコアラの姿を思い浮かべてください。きっと灰色のもふもふした姿が想像できるでしょう。コアラのマーチのクッキー部分が浮かんでベージュなイメージもあったりして…?厳密にはオーストラリアでも地域によって色や毛並みの種類が違うコアラもいるそうです。

日本では8動物園に約40頭ほどいますが、ほとんどが地図で言ったらオーストラリアの右上のほう、クイーンズランド州のコアラで、小柄で灰色の種類です。多分、一般的にイメージした時に思い浮かんだコアラがそれです。
コアラのふわふわの毛が灰色なのはなぜ?

もっとオーストラリアの下の方へ行くと、毛の長いコアラ、茶色っぽい毛のコアラもいます。オーストラリアは南半球で日本と季節も緯度も反対になりますから、下へ行くほど寒いのです。そのため防寒でふわふわ度が増します!上のコアラと比べてみてください。

大阪・天王寺動物園の有名コアラの「アーク」はこちらの仲間の南方系コアラだそうです。他の動物園と見比べてみると、毛の色やフサフサ度が違うかも?
コアラのふわふわの毛が灰色なのはなぜ?

さてそんな基礎知識の説明が終わったところで、今回のタイトルにも挙げた色の不思議。

 茶色もいますが、どうしてコアラは灰色なの?


コアラマニアでないとよく見ることはないかもしれませんが、実はコアラは灰色一色ではありません。

口や耳はピンクっぽくて、胸や内側の毛並みは白。お尻の部分も灰色に白のまだら模様になっています。更にオスはマーキングのための茶色の臭腺が胸に縦に入っています。そして今回は、その白いお尻がポイントです。

全体的に灰色でお尻は白い模様。これは意味があります。

結論を先に言うと、灰色の空とそこにかかる雲の保護色になっているからです!

 どういうこと?


最初に書いたようにコアラは一日約20時間も木の上で寝ています。ナマケモノと同じくらい睡眠時間が長い生き物なんだそう。ただしやる気がないからではありません。主食のユーカリに毒があり、解毒するのに余計なエネルギーを使えないから。食べて寝てひたすら消化。そしてまた食べて…のくり返しです。ずっと木の上に座ってたり寝ているのに邪魔だから尻尾もありません。

オーストラリアには天敵がいなかったため、現代まで生き延びてきたとは言われていますが、野生の環境で無防備な状態が長く続くのは確かです。

そのための保護色として、コアラの毛の色は灰色になり、お尻は白い模様になりました。野犬の一種のディンゴなど敵が木の下から見上げた時に、ユーカリの葉っぱの陰で寝ているコアラが、ちょうど曇り空に浮かぶ雲みたいに見えるからです。(※写真の矢印部分を参照)
コアラのふわふわの毛が灰色なのはなぜ?

オーストラリアって暑くて雨の少ない国だし、水色の晴れた空の色がいいんじゃないの?と思われそうですが、晴れた日は夜行性のコアラでも敵を見つけやすいし逃げやすい。一方でスコールの日など天候の悪い日はコアラも動きたくないから、目立ちたくない――ためだそう。確かに身体が水色だと、天気の悪い日に目立っちゃって困ります!

と、そういうわけでコアラは灰色の毛に白いお尻をしているわけです。これはオーストラリアの動物園「Australian Reptile Park」の有名キーパーさんが言っていたお話でした。

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